EAの開発では、理想として存在するすべての期間のデータを使ってバックテストを行い、右肩上がりの収益曲線になるのを目標にします。
複数のヒストリカルデータ(過去の相場のデータ)でテストして、どれも大差がなければ、そのEAに優位性ありと判断できます。
ロジックにテクニカル指標を数多く取り入れ、そのパラメーターの微調整を繰り返すと、ヒストリカルデータに対して最大利益が出る値の組み合わせ見つけるできます。
これは過剰に最適化しただけで、相場の本質的優位性を見つけていることにはなりません。
市販のEAには、バックテストだけ成績が良くて、フォワードテストの結果が悪いというものが多くあります。それらのほとんどが過剰最適化に起因しています。
過剰最適化を防ぐためには、ロジックに使うテクニカル指標をできるだけ少なくし、重要なパラメータを一定の範囲で変えても、結果の違いを少なくするように設計すことが重要です。
EAが正常に作動するかどうかのチェックと過剰最適化をしていないかを確かめるのが目的です。バックテストよりフォワードテストの方が大事です。
これを確認せずに、実践した場合には大きな損失を出す危険性があります。そうならないように最初はデモトレードしたり、小額で実運用したりして始めてみましょう。
Virtual Private Server の略称で仮想デスクトップと言われています。VPSサーバーは、レンタルサーバー業者から提供される常時サーバーのことです。おすすめ業者は、「お名前。COM」や「ABLENET」です。
自分専用のデスクトップがサーバー上に用意されます。常に稼働し続けるので、そこにプログラムを置いておくことで24時間稼働でFXが可能になります。
VPSも定期的に再起動が必要です。EAの長時間の稼働で、サーバーのメモリーのひっ迫して処理が遅くなってくるので、EAのパーフォーマンスに影響を与えます。2週間に一度は再起動してメンテナンスをしましょう。
ときどき、VPSの再起動でEAのプログラムが止まってしまうことが考えられるので、EA稼働しているかどうかのチェックは必要です。
また、ウィンドウズの自動アップデート中に勝手にVPSが再起動することがあります。EAの稼働が停止してしまわない様にウィンドウズ自動アップデートできないように設定しておきましょう。
インターネット回線環境が整っている。
自宅のパソコンの環境として、光回線で有線LANがあり、インターネット回線が切れにくいという環境が確保できていること。
24時間稼働できるパソコンがある。
ずっと稼働できる専用のパソコンが必要になる。EAはパソコンやMT4が立ち上がってないと、トレードすることができません。(ずっと稼働しているのでパソコンの寿命に影響する)
信頼のおけるプロバイダーであること。
信頼性の低くないプロバイダーであること。今では少ないですが、回線が不安定なプロバイダーが存在しているかもしれません。
VPSを使わず、PCで稼働している場合は、自動アップデートなどにより再起動してしまうことがあるので、VPS以上に注意が必要になります。
FXの注文は、発注したその瞬間に約定するわけではありません。パソコンからネットワークを経由して、電子的に注文を処理する時間がかかります。
そのタイムラグがあるため、注文したレートと約定したレートがわずかにずれます。これをスリッページといいます。これはFX会社によって違います。
EAでのトレードでは、まずインターバンクから送られてくるレートをMT4がシステム上に反映します。
そのレートに基づいて、EAは演算し、トレードの条件を満たしたらMT4に発注を命令してFX会社を介して、インターバンクに送られ、注文が通れば、約定となります。この一連の流れが最速で0.1秒かかります。
ちなみにこの約定力において海外FX会社XMは、業界トップレベルです。EAの注文を瞬時に通してくれる約定力の高さこそFX会社に一番求められるのです。XMはEAの運用に向いていると言えます。
EAは回線不通や認証エラー、VPSの障害があると、動作が止まってしまいます。それに気づかずそのままにするとは危険です。
特にポジション保有時にEAの動作が止まってしまうことです。決済が行われず、保有したままになっているポジションの損失が大きくなってしまう危険性があります。EAは完全放置ではなく、日に数回チェックする必要があります。
なお、EAの稼働しているかどうかのチェックは、他のPCやスマホやタブレットで行うことができますので、外出先でもチェックは可能です。(パーフォマンスのチェックも同様)
EAは相場のトレンドを追いかける性質上、相場が反転したり、大荒れしたときに弱いです。そのような相場になる可能性のときは、EAの稼働を止めることで大きな負けを減らすことができます。すなわち大きなドローダウンを回避できることになります。
まずは、EAの稼働を止めます。
その後バツボタンを押して一つづつ決済します。これで損切り完了です。
手動決済、決済が完了したら稼働を再開します。
自動をそのままに手動で決済していくと、自動売買が「段数足りない」と判断して、消すたびにポジションを追加でとりますので気をつけてください。
重要な要人の発言や経済指標の発表があったときは、相場に与える影響は大きいと考えられます。EAを停止して様子を見ましょう。
EAを停止させるとすべてがストップするわけではありません。停止してから再起動するまでの間は、手動で決済しなければなりません。含み損を考慮して決済するタイミングは重要になってきます。
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