ダイバージェンスを狙うドルカナダEAは、価格と指標の動きが逆方向に進むダイバージェンスを利用して取引するものです。特に、ドルカナダペア(USD/CAD)でこの戦略を用いるEAは稀少です。
信頼性が高いとされるTDS変動スプレッドによる検証結果があり、0.5pipsから10pipsの変動とスプレッドフィルター3pipsを使用しています。
バックテストでは 2004年からの長期間にわたる相場環境を網羅し、右肩上がりの成績を示しています。取引回数も充分にあり、2004年からの検証では複利で100万円が60億円を超える結果となっています。
ダイバージェンスを狙う戦略とは、価格の動きとテクニカル指標の動きが異なる方向に進むことを利用したトレード手法です。
オシレーター型のテクニカル指標
ダイバージェンスを見つけるためには、RSIやMACDなどのオシレーター型のテクニカル指標がよく使用されます。これらの指標は市場の過熱度を測定し、価格のトップやボトムを予測するのに役立ちます。
ベアリッシュダイバージェンス
価格が新しい高値を更新しているにもかかわらず、テクニカル指標が新しい高値を更新しない場合、これをベアリッシュダイバージェンスと呼び、価格の下落を予測するサインとして捉えられます。
ブルリッシュダイバージェンス
逆に、価格が新しい安値を更新しているが、テクニカル指標が新しい安値を更新しない場合、これをブルリッシュダイバージェンスと呼び、価格の上昇を予測するサインとして捉えられます。
ヒドゥンダイバージェンス
市場のトレンドが継続しているにもかかわらず、テクニカル指標が逆の動きをする場合、これをヒドゥンダイバージェンスと呼び、トレンドの継続を示すサインとして解釈されます。
ダイバージェンス戦略は、トレンドの転換点を見極めるための有効な手法ですが、他のテクニカル分析やファンダメンタルズ分析と組み合わせて使用することが推奨されます。
USD/CADペアの市場特性とEAの設計に関連しています。USD/CADは、原油価格の変動に強く影響を受けるため、他のメジャー通貨ペアと比べて価格動向が予測しにくいことがあります。
そのため、ダイバージェンスを利用した取引戦略を実行するEAは、このペアに特化して開発されることが少ないのです。
また、通常のEAの開発者は、より流動性が高く、予測可能性が高い通貨ペアに焦点を当てる傾向があります。
USD/CADペアは比較的流動性が低い時間帯があり、これがEAのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、開発者はEUR/USDやGBP/USDのような他のペアに注力することが多いです。
さらに、ダイバージェンス戦略を用いるEAは、高度なアルゴリズムと市場分析が必要とされ、これらをUSD/CADペアに適応させることは、技術的な挑戦となります。
そのため、市場にはUSD/CAD専用のダイバージェンス戦略のEAが少ないという状況が生まれています。
しかし、MetaTraderマーケットには、複数のオシレーター/インジケーターを使用してダイバージェンスを検出する「Multi oscillator divergence EA MT5」のようなEAも存在します。
このEAは、MACD、OsMA(オシレーターの移動平均)、Stochastic、CCI、RSIなどのオシレーター/インジケーターでダイバージェンスを検出し、通常の(トレンド反転)と隠れた(トレンド継続)ダイバージェンスの両方を識別できます。
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2024年月別損益
USD/CADペア、つまり米ドルとカナダドルの通貨ペアは、特定の市場特性を持っています。これらの特性は、取引する際に考慮すべき重要な要素になります。
資源国通貨
カナダ経済は天然資源、特に石油に大きく依存しています。そのため、カナダドルはしばしば資源国通貨と見なされ、原油価格の変動がUSD/CADの価格に直接的な影響を与えることがあります。
米国との経済関係
米国とカナダは密接な貿易関係を持っており、米国はカナダの最大の貿易相手国です。このため、両国間の経済指標や政策変更が通貨ペアに影響を及ぼすことがあります。
流動性
USD/CADは世界でも屈指の取引量を誇る通貨ペアであり、特に北米市場の営業時間中に高い流動性を持っています。
相関関係
USD/CADは他の通貨ペアと相関関係を持つことがあり、特に原油価格や他の資源国通貨との関連が見られます。また、米ドルが関わる他の通貨ペアとの間にも相関が生じることがあります。
ダイバージェンスを狙うドルカナダのバックテストの結果
通貨ペア: USD/CAD
期間: 15分足 (M15), 2004年1月1日から2023年11月30日まで
モデリング品質: 99.90%
初期証拠金: 1,000,000.00
純益: 1,105,157.40
総利益: 5,107,570.97
総損失: -4,002,413.57
プロフィットファクター: 1.28
期待利得: 273.08
最大ドローダウン: 59,175.44 (3.85%)
相対ドローダウン: 4.36% (46,273.25)
総取引数: 4047
売りポジション勝率: 67.84%
買いポジション勝率: 65.94%
勝率: 66.91%
負率: 33.09%
最大勝トレード: 15,056.68
最大敗トレード: -22,961.19
このバックテスト結果から、ダイバージェンスを狙うドルカナダは安定した利益をもたらす可能性があることが示されています。
プロフィットファクターが1.28ということは、損失に対して利益が上回っていることを意味します。また、期待利得が正の値であることから、一般的に取引が利益に寄与していることがわかります。
ただし、最大ドローダウンが資本の約3.85%に達している点や、相対ドローダウンが4.36%である点は、一定のリスクが伴うことを示しています。
勝率が約67%と比較的高いことは良い兆候ですが、最大敗トレードが最大勝トレードを上回っていることから、リスク管理に注意が必要であることが伺えます。
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