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アート業界でのNFTの活用と現状

NFTとアートはかなり相性が良く、アートはその見た目よりも本物かどうかで価値が大きく変わるものです。本物のアート作品だと信じきていれば 偽物の作品を所有していても、本物を所有しる時と同じ満足感を得られるでしよう。

しかし、 本物そっくり偽物は、 金銭的価値は低いです。アートの世界では鑑定書が重要になりますが、 その鑑定書も偽装される可能性があります。もし、NFTであればそのNFTアートが本物であること証明できます。 また、 偽装されない鑑定書も発行できます。

プロクチェーン技術より、アーティストが真当な評価をやすい時代がきました。アートのコレクターや投資家にとって、本物であるという安心感 を持って、アートを購入・所有することができるのは素晴らしいことです。

それと同時に、プロックチェーンがアーティストにもたらす価値は大きいです。 プロックチェーンによって本物であると保証し、新たな価値を付与することで、今まで素晴らしいアートを創作してきたアーティストが正しい評価を獲得し、 真当な金銭的リターンを得ることできるのです。

従来は一般的に、最初の所有者に販売した時しかアーティストは金銭的リターンはありませんでした。 しかし、NFTの場合は最初の所有者Aが次の所有者Bに転売するときや、所有者Bが所有者Cに転売するときにも、その販売価格の一部をアーティスト還元できる仕組みを構築することもできます。

これはプロックチェーン上で管理されるため、人が管理しないからです。そのため不正も生まれません。こういった点 が、NFTはアートと非常に相性が良く、アートの可能性をさらに広け革命的な仕組みと言えるでしよう。

この後、高額で落札されるなどして注目を集めた代表的なNFTアートを紹介します。

The First 5000 Days

高額落札でNFT の知名度を一気にひろめたのがこの 「The First 5000 Days」 です。 オンラインオークシ ンサイトのクリスティーズで、約６９３５万ドル (約 ７５億円) で落札されました、

「The First 5000 Days」 は、デジタルアーティスト・Beeple （本名:マイク・ヴィンケルマン) によるNFTアートです。

「The First 5000 Days」は一見よくわからない抽象的な絵ですが、よく見ると非常にたくさんの小さな作品で構成されていることがわかります。Beepleが ３年半の歳月をかけて制作した５０００ 枚の作品をコラージュした作品となっているのです。

落札したのは、 NFTプロダクションであり世界最大のNFTファンドである 「Metapruse」 の創設者であるMetakovan (メタコバン) でした。 Metakovan氏によると、 「The First 5000 Days」の価値は、１３年間の日々の仕事の成果を表現しているそうです。 

CryptoPunks （#7804）

CryptoPunksが、デジタルキャラクターの画像で構成された初のNFTアートです。設立団体である「Larva Labs」が２０１７年に発表しました。 CryptoPunksは、ファミコン などの昔ながらのゲーム画面と似たデサインをしており、アートひとつひとつの所有に関する情報がイーサリアムプロックチェーンに記録されています。

24× 24ピクセルのデジタルキャラクター画像が１００００個存在しており、 それぞれユニークなデザインとなっています。１００００個のうち多くは人間の男女の顔のドット絵ですが、なかには宇宙人やゾンビ、類人猿のような生き物の顔もあります。

なんとこのドット絵のひとつが、２０２１年３月、約４２００イーサリアム (約8億1,400万円) というとてつもない金額で落札されました。この金額で落札されたのは CryotoPunk#7804」 (7804は通し番号) で、帽子とサングラスを身に付け、パイプを吸っている青緑色の宇宙人の絵です。

背景知識がないと、ただのお絵描き程度にしか見えないかもしれませんが、 最古のNFTアートのひとつです。 なおかつ宇宙人の絵は９枚しかないという希少性の高さもあり、このような値段が付いています。

CryotoPunk（#7610）

CryotoPunkの高額落札事例として、 もう ]つ紹介します。２０２１ 年８月に大手クレジットカード会社のVisaが、49.50イーサリアム (約 1 , 650万円) で購入した 「CryotoPunk（#7610）」です。

CryotoPunk（#7610）は、 モヒカン刈りで口紅と緑のアイシャドーをした女性の絵です。Visaのような大手企業が売買に参入したことで、 Cryptopunksはさらに注目されるようになりました

Meebits（ミービッツ）

２０２１年１１月には、国内の大手暗号資産取引所であるコインチェックが、Cyptopunksを手掛けたLarva Labs社の新プロジェクトである「Meebits (ミービッツ)」 の取扱いを開始するなど、日本でも注目を集めました。

Meebits(ミービッツ)には合計２万体ものキャラクターが存在しています。３DのキャラクターであるMeebits(ミービッツ)を手に入れた人は、メタバース上のアバターや、アニメのキャラクターとして使用することができます。

Meebitsのキャラクターはそれそれ、「Meebitsタイプ(ロボット、象、人間など)」と「属性(イヤリング、帽子、髭、メガネなど)」が異なります。 タイプや属性によって発行数に差があるため、発行数が少ない ( =希少価値が高い) キャラクターほど販売価格が高額となります。

Larva Labs社の期待の新プロジェクトであること、NFTアートの人気やメタバースへの期待から、Meebitsの価格は希少性に応じて数十万円~数億円となります。

Alternate dimension 幻想絢爛

「Alterate dimension 幻想絢爛」 は、 VR空問にアートを描くVRアーティストのせきぐちあいみ氏の作品です。日本らしい幻想的な作品で、世界に多くのファンを持ちます。

NFTマーケットプレイスのOPenSeaで、約１３２０ 万円でされました。 幻想的な日本の美しさが３D空間に表現されている作品となっており、今まで３Dのアートのみを見てきた人にとっては非常に新鮮に感じられます。

せきぐち氏はVRアーティストとして多種多様なアート作品を制作しながら、 国内外でVRパフォーマンスを披露するなどVRアートの普及活動にも力を入れています。

３Dアートをどのように描くのか、多くの人は想像しにくいと思います。 百聞は一見にしかずということで、 せきぐち氏が実際に３Dアートを制作している動画があります。

その動画を見ると、せきぐち氏がVRヘッドセットを付け、 コントローラーを巧みに使い、非常にかろやらかに制作しているのがわかります。

アートの素晴らしさはいうまでもないですが、 創作しているせきぐち氏も非常に楽しそうです。小学生の夏休みの自由研究のテ―マが３Dアートになる日も近いかもしれません。

Hashmasks（ハッシュマスク）

Hashmasks（ハッシュマスク）は２０２１ 年]１月にデジタルアートのプロジェクトとしてスタートしました。 開始からわずか１ 週間で約９００万ドル (約９億円) という巨額の売上を記録したことで注目を集めました。

Hashmasksは、１９８０年代にニューヨークで活躍したJean-Michel Basquiat (ジャン=ミシェル・バスキア) のアート作品に大きな影響を受け、 世界中の７０人以上のアーティストがユ二ークなデジタル・ポートレート (自画像) 作品を掲載したプロジェクトです。作品は全部で約１万６０００個あり、全てが１点ものとなっています。

Hashmasksの興味深い点は、それそれの保有者に名前変更トークンであるNCT（Name Channge token)が配布されることです。NCTは１日あたり１０枚配布され、 , １８３０枚以上のNCTを獲得すると作品の名前を変更することができます。

NCTは１０年かけて徐々に配布され、名前を変更してNCTがなくなった時点でアートが完成するとのことです。