暗号資産の魅力のひとつに価格変動の度合い(ボラティリティ)が大きいことがあげられます。株式相場や投資信託の価格変動の度合いとは比較にならないほどの大きさがあり1カ月で資産が20倍、200倍に増えたというのはよくある話です。
暗号資産は価格の変動率が高い上、平日平均約5時間に開いていない株相場とは違い、24時間、年中無休で相場が動いているため、さらに値動きがしやすくなっています。
速くお金が稼げるという事は、裏を返せば早くお金を失う可能性があることですが、やはりこの速さは魅力です。
2009年に誕生したビットコインは当初取引きはされず、価格はとしては0円でした。暗号資産取引所マウントゴックスでビットコイン取引きが始まったときも価格は70円から80円でした。
しかし、2021年3月には、1ビットコイン(1BTC)が6000万を突破しています。つまり、ビットコインが取引きが開始されてからから7万5000倍も価格が上がったのです。
これからは、暗号資産の価格が暴落するのではないかと不安でしょうが、2021年10月19日にビットコイン先物と連動するETFが初めて上場し、取引きが始められています。現物のETF関して多くの運用会社が申請しており、近い将来上場が認められるかもしれません。
ETFとは、特定の指数などに連動する運用成果を目指し、金融商品取引所に上場している投資信託をいう。 |
これまでの通貨でのやりとりは金融機関などの中央管理者を介さなければできませんでした。そのため電子マネーにおける「二十払い問題」や、金融機関や記入機関の破綻する問題が常につきまとっています。それらの問題を解決できるのがブロックチェーンという技術です。
ブロックチェーンでは、暗号資産のの複数のデータをまとめて、それらを電子データが特定の時刻に存在していたこと、その時刻以降に改ざんがなされていないことを証明するためのいわば、「タイムスタンプ」を押します。
このタイムスタンプをまとめたものを「ブロック」と呼び、約10分で1つのブロックが生成され、1つ前のブロックと後のブロックがチェーンのように鎖上につながれています。
ブロックチェーンには、新たな取引きデータが続々と追加されていきますが、そのデータの承認作業・計算作業を行って検証していきます。この作業をマイニングといい、マイニングする人をマイナーと呼びます。マイナーには、コンセンスアルコリズムに従ってそれぞれの承認作業に対する報酬が支払われます。
コンセンスアルコリズムとは暗号資産のブロック追加をする際に取引きの整合性を確認する合意形式に必要な方法のことを言います。 |
また、マイナーとは別にノードという端末がブロックチェーン上の情報をとって、別のノードへ伝えていきます。ノードは取引きがブロックに組み込まれる際に、不正も改ざんが行われなかったかを検証しています。多くの人の目によって信頼性を確保するのがブロックチェーンの特徴です。
ノードとは、点や結び目という意味で暗号資産のネットワークに参加している個々の機器を指す。ネットワークとユーザーをつなぐ点としてPCやスマートフォンなどがノードに位置づけられる |
円やドルのような法定通貨は、国家や中央銀行が発行し、その価値を管理している通貨ですから中央管理者がいる中央集権的な通貨になります。法定通貨は物理的に実体があるので、通貨をまとめて移動するときにはコストがかかります。また、中央管理者を介して国外などに送金する際には手数料も時間もかかります。
しかし、法定通貨ではない暗号資産は、ブロックチェーン技術で運用されているので中央管理者いない通貨と言えます。そのため中央管理者に対して手数料が不要で、低コストで資金移動が可能です。
クレジットカードの場合、決済では、私たち消費者とお店との間に信販会社が介在していますが、暗号資産の場合はお店との直接のやり取りのため、決済にかかるコスト、手間、時間などが大幅に削減されるというメリットがあります。
暗号資産であるビットコインなどは国籍を持たない通貨ですから、国際間でお金をやりとりする際に、銀行を経由する送金に比べて手数料が安くなり、着金が早いのです。通貨として優秀な存在になります。
その反面で中央管理者がいないため、価格を抑制する主体が存在しないので暗号資産の価格は変動しやすいという特徴があります。この特徴より暗号資産は投資対象としてボラティリティ(価格変動率)が高いというのもメリットのひとつです。ボラティリティが高ければ、投資がうまくいけばものすごい速さで資産を増やすことが可能です。
また、通常の通貨では、取引データを中央管理者が一括で管理しるため、サーバーにトラブルが発生したり、ハッキングの被害に遭ったりした場合は、大きな損失になる可能性があります。たとえば、出入金や送金ができなくなる他、ごくまれですが個人情報が漏洩することもあります。
しかし、暗号資産はブロックチェーン技術によって、取引データを世界中の利用者同士をつないで分散型ネットワークで分散管理しているため、サーバートラブルのリスクがなく、ハッキングに遭いにくいというメリットがあります。
分散型ネットワークとは、中央処理型ネットワークに代わるシステムを言う。個人のPCやワークステーションなどの複数マシンによって構成されるネットワークで、複数のマシンで処理を分散するシステムのこと。1台のマシンが故障しても、システム全体に影響を少ないのが特徴。 |
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